メディカルアロマテラピースクール p-leafフランキンセンス精油と悪性腫瘍

2025年10月8日

イベントでの質問

会員さまへのフォロー講座が多い中で、メディカルアロマをまったく知らない方がどんな疑問を持たれているのか、どのようなカウンセリングが必要なのかを知るために、時々イベントにも参加しています。

先日、都内のマルシェに出店した際に、こんなご質問をいただきました。
「フランキンセンス精油は、がんに効果がありますか?」

JMAA(日本メディカルアロマテラピー協会)では、そのような作用があるとはお伝えしていません。
これまでも同様のお問い合わせをいただいていたので、改めて調べてみました。

フランキンセンスと悪性腫瘍

• 古代の使用
乳香は古代エジプトや中東で宗教儀式や薬として使われており、「万能薬」のように扱われてきました。

• 近代の自然療法界
1980〜1990年代以降、アロマセラピーや自然療法の分野で「抗がん作用があるのでは」と言われるようになりました。特にアロマセラピストや自然療法士が健康本や講座で広めたケースが多いです。

• 医学研究との関係
2000年代以降、一部の研究者が「フランキンセンスに含まれるボスウェリア酸に抗炎症・抗腫瘍作用があるかもしれない」と細胞や動物実験で報告しました。これがメディアやネットで拡散され、「癌に効く」と大きく誇張された面があります。
代表的にはアメリカや中国の研究チームが基礎研究をしていますが、臨床的に人間の癌治療で有効と証明された研究はありません。

■ 古代から万能薬としての歴史があり
■近代のアロマセラピー界が「癌にも良い」と紹介し
■一部の基礎研究がそれを裏付けるように見えたために広まった

上記の流れだと分かりました

本当のところは?

もし精油にそのような作用があるとしても、
腫瘍の状態や、どのような方法で作用させるのか、どのくらいの頻度で使うのかなど、
細かな研究や情報がなければ、「はい、効果があります」とはっきり言うことはできません。

JMAAでご紹介しているレシピは、それらの条件がすべて明確にされ、
一定の安全性と有用性が確認された上でのものです。

そのため、効果は平均で約65%とされています。
これはあくまで平均値であり、個人差によってそれより高い場合も、低い場合もあります。

一つの情報だけで「それがすべて」と思い込まないように、
学び続けることを大切にしています。

そして、学び続けてこそ、自分の言葉で安心して伝えられる、
その事実を、日々深く受け止めています。

著者

メディカルアロマテラピースクール p-leaf

ホームメディカルで人とペットのセルフケア

メディカルアロマテラピースクール p-leafのブログ

会員講師を検索

TOPへ